【第8回】夏のストレスと栄養
日本の夏はストレスがいっぱい!
日本の夏は高温多湿のため、昼は痛いほどの陽射しを受け老化の敵である紫外線のストレスを感じ、夜は暑苦しく寝不足が続きやはり老化の敵である活性酸素の発生を促進、イライラなど心身のストレスを感じます。
*水面や雪面、砂浜の反射した照り返しの紫外線は強く、屋外プールや海のレジャーの際は注意が必要です。逆に芝生の紫外線の反射率は1~2でほとんど照り返しはありません。夏の紫外線対策としては芝生の上、大樹の下で過ごすのが理想です。
ある程度のストレスは、人に意欲や活力を与えますが、長期間の強いストレスは体力や気力の消耗や免疫機能を抑制しガン、アレルギーなど発病のリスクを高めます。
「健康」という言葉の語源は中国の古典「易経」にある「健体康心」からきているそうです。これは、体が健やかで心が安らかな状態を意味しています。WHO(世界保健機構)の「健康」についての定義にも、「単に体が病気ではないということだけではなく、精神的にも社会的にも良好な状態」とあります。
古今問わず「健康」についての考え方は共通しているようです。
長期間の、強いストレスは特に副腎ホルモンのバランスを崩しやすく、消化不良、吸収不良、アレルギー、動脈硬化、高血圧、低血糖、喘息、胃炎、潰瘍など多くの疾患のリスクを高めます。紫外線、活性酸素など抗酸化対策だけでなくホルモンバランスを整える対策も大切です。
【副腎ホルモンの分泌異常と症状】
<副腎ホルモンの分泌> | <生理作用> | <主な症状> |
副腎ホルモン分泌過剰 | ストレスに抵抗してコーチゾル高分泌 | 興奮しやすい、神経質、動悸血圧上昇、食欲増進、便秘 |
副腎ホルモン分泌適量 | ストレス緩和 | 健康維持 |
副腎ホルモン分泌減少 | 副腎の疲弊、ホルモン分泌が低下 | 無気力、疲労感、不眠、偏頭痛活力・食欲低下、アレルギー |
【副腎ホルモン分泌正常化に必要な栄養素】
<栄養素> | <生理作用> | <多く含む食品> |
マグネシウム | 筋肉、神経の緊張緩和 | かぼちゃの種、玄米、きな粉、豆腐、ひじき、田作り、そば |
亜鉛 | 免疫機能向上、アレルギー緩和 | 牡蠣、うなぎ、牛・豚赤身、ほたて、かぼちゃの種、ココア |
ビタミンC | ストレス中尿中排泄増加 | 赤ピーマン、ブロッコリー、芽キャベツ、キウイ、柑橘類全般 |
パントテン酸 | 副腎を刺激しコーチゾル生成 | 鶏レバー、子持ちカレイ、納豆、ささみ、たらこ、鮭、アボカド |
葉酸 | アドレナリン生成に必要 | 鶏・豚・牛レバー、マンゴー、とうもろこし、枝豆、あさつき |
メチオニン | アドレナリン生成に必要 | 鶏・豚・牛・羊肉、全粒小麦、レバー、さんま、鮭、納豆、卵 |
フェニールアラニン | アドレナリン製造原料 | 鶏肉、さんま、チーズ、白花豆、凍り豆腐、ごま、アーモンド |
カルニチン | エネルギー生産に必要 | ラム肉、牛肉、赤貝、牡蠣 |
ユビキノン(CoQ10) | エネルギー生産に必要 | まいわし、さば、あじ、ぶり豚・牛(肉・レバー)、くるみ |
紫外線のストレス対策に効果的な食材! 「サーモン」
サーモンは心身ともに元気づける栄養素のパントテン酸、メチオニンを多く含みます。サーモンの赤色の色素には強力な抗酸化作用があり目、肌の老化を防ぐアスタキサンチンが含まれています。最近の研究では紫外線を浴びたあとでも「しわ」ができにくいというデータがあります。
サーモンのマリネ~レモン風味~
【90kcal】
<材料(1人分)>
サーモン(刺身用):40g
タマネギ(スライス):30g
黄パプリカ(スライス):30g
オクラ:1本
レモン汁:小さじ1
オリーブオイル:小さじ1/2
ピンクペッパー:3~5粒
<作り方>
1.オクラはガクを取り、茹でて輪切りにする。
2.タマネギ、黄パプリカをレモン汁、塩少々、砂糖小さじ1/2で和え、冷蔵庫で冷やす。
3.(2)、サーモン、オクラを盛り、オリーブオイルをかけ、ピンクペッパーを振る。