【第16回】ランニング初心者に必要な栄養知識

春の陽気もあまり感じられないまま、梅雨入りをしてしまいました。その上、気温差が
激しく、体調も崩しがちになってしまいます。みなさん、お気をつけくださいね。

 
さて、梅雨入りをしたといっても、色々なスポーツが行われていて、TVでも目白押しですね。野球やゴルフ、テニス、サッカーなど。そういえば、今年はアメリカンフットボールもワールドカップがあります。ご存知ない方も多いのでは?7月8日からオーストリアで行われます。ぜひぜひ応援してください!!

私は、最近ランニングを復活させました。雨の日は走らないので、なかなか毎日走れませんが、今年40歳になる記念と、改めて仕切り直しということで、フルマラソンに挑戦する予定です。無謀の挑戦だと思われるかもしれませんが、いつもチャレンジする気持ちを大切にしたいと常に考えているので、頑張るつもりです。 

 

今回はランニングに必要な栄養について、お話しますね。

エリートランナーではない、市民ランナーにも色々なレベルがあります。今回は初心者の方向けのお話しです。

 
【 ランニング初心者に大切な食生活】
せっかく運動を始める気持ちになっているので、食生活の重要性も理解していただければと思います。

 

① 食事の回数

② 栄養のバランス

③ 間食の重要性

④ 水分補給

⑤ ランナーにとって絶対に必要な栄養素を知る

 

これは、初心者だから大切だという訳ではありあせん。どのランナーにとっても、重要なことですが、初心者の方にはまだまだ知って頂きたいことが沢山あります。

また、ダイエットを目的にされているランナーの方は、ランニングをして、食事を減らすということをしがちですが、それがいかに危険かということを理解していただきたいと思います。

 では、説明していきましょうね。

 

① 食事の回数
食事は一般的に3食ですが、朝食を抜いたり、ダイエットのため食べないという方が
いらっしゃいます。しかし、1日2食にしてしまうと、身体は摂取した栄養素を体内により多く溜め込もうとし、かえって太りやすくなります。また、食事と食事の間隔が長くなると、エネルギーが不足し、脳の働きも悪くなるという影響も出てきます。したがって、
どのような状況でも、極端な空腹・満腹状態をつくらないことが大切なのです。

 

② 栄養のバランス
以前、こちらのコラムで紹介させていただいた
【第5回】持久力が全て。有酸素運動がポイント

 こちらに、マラソンを走るための栄養のポイントが書かれています。ぜひぜひ、ご覧下さいね。

 

③ 間食の重要性
ランニングをダイエットのために始めていらっしゃる方にとっては、『間食なんて・・・』って思われるかもしれませんが、決して『間食=スイーツやスナック菓子』ではありません。間食というのは、おにぎり、サンドイッチ、果物、野菜ジュース、サプリメント(ドリンクタイプ、ゼリータイプ、バータイプなど)などをいい、食欲がない時、運動の前後など、こうした間食を上手に取り入れることをお勧めします。

 

④ 水分補給
前回、前々回とこちらのコラムで詳しく水分補給について説明させていただきました。

【第14回】水分補給の重要性➀ 【第15回】水分補給の重要性②

 これからの季節、水分補給はとても重要になってきます。回数、間隔、量などをしっかりと理解してください。

 

⑤ ランナーにとって絶対に必要な栄養素を知る
人間にとって、必要ではない栄養素はないと何度もお伝えしてきました。しかし、
スポーツをする以上、そして、そこに結果を求めるからには、ランナーが不足しがちな
栄養素を知ることは大切です。

 
それでは、どのような食事がいいのかということを説明しましょう。

 

●献立のポイント


今回ご紹介する献立はランナーに必要な栄養素をしっかり摂取できます。

・サラダ(レタスなどの葉物・プチトマト)
・粒々コーンポタージュ
・レバー入りポークハンバーグ デミグラスソース(チーズとたまごのせ)
・雑穀パン

新生さん

 サラダでしっかりとビタミン補給。温かいスープで代謝アップを!また、トウモロコシは
食物繊維ビタミンB群が豊富で、疲労回復にもぴったりです。また、黄色の色素であるゼアキサンチンは抗酸化作用があると言われています。牛乳も加えているので、たんぱく質とカルシウムが摂取出来ますね。レバー入りのポークハンバーグには、たんぱく質はもちろんのこと、鉄分、ビタミンB群もたっぷり摂ることができます。雑穀パンは
ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。

 

上記のポイントを参考に、楽しく献立を考えてみてくださいね。

【第15回】水分補給の重要性②

あっと、言う間に桜の季節も終わってしまいましたね。
今年はお花見という気分にはなれませんでしたが、通りすがりの公園に咲いている
桜を見ると、妙に心が落ち着きました。今回の地震で被害に遭われた方々は、桜を
楽しむような気持ちにもなれなかったかもしれませんが、いつか、いつか、心穏やかに
桜を見られる日がくることを本当に心から願っています。

 

 最近、スーパーに行っても、買い占めなどの光景をみることがなくなりましたね。
これからは被災地の食材などが、風評被害などによって敬遠されないよう積極的に
手にとっていただきたいと思います。
 また、特にお米については、昨年の秋に収穫されているものです。福島県の
お米はとても美味しいと言われています。この風評被害によって買い控えるのでは
なく、みなさんの出来る支援のひとつだと考えていただければと思います。

 

 さて、暖かくなってきて、色々なスポーツもシーズンを迎えていますね。
野球、ゴルフなどは、テレビでも観戦することが出来ます。実際に観戦するのにも
丁度いい季節なので、先週は早速、大学生のアメリカンフットボールを観に行って
きました。ぜひぜひ、みなさんも球場や競技場に足を運んでみてくださいね。

 

 

今回も、前回に引き続き、水分補給の重要性についてお話しますね。 

 

 水分補給といっても、水分は飲み物だけではなく、食事からも摂取することが
出来ます。1日最低でも2.5ℓは水分を必要です。しかしながら、これはあくまでも
普通の生活をするうえで必要な量なので、スポーツをしている人となれば、必然的に
必要量は増えます。また、水分の損失と同時にミネラルも一緒に失っているので、
ナトリウム、カルシウム、カリウム、鉄などは積極的に補給しなければなりません。

 

 アスリートにとって、水分摂取だけをすることが重要なのではなく、適切なタイミング
で補給することも大切です。それは、水は摂取してから吸収・代謝されるまでに
1時間~1時間半くらいかかります
。ですから『のどが渇いた!』と感じた時には
遅すぎるのです。常に水分補給を心がけるようにしましょう。

 

 それでは、どのようなタイミングで摂取すればいいのかを説明しましょう。

①     運動前 30分~40分くらい前に300~500mlの水分
②     運動中 15~20分ごとに200~250mlの水分
③     運動後 しっかりと摂取する

 

 

今は、水やお茶だけでなく、色々なスポーツドリンクが売られています。
みなさんは、どのようなものを飲んでいますか?

 

短時間で発汗量の少ないときは、水やお茶でもかまいません。しかし、ある程度の
運動量で発汗量が多い時は、どうしても水分とミネラルの損失があるので、
スポーツドリンクなどを利用しましょう。体内のミネラルが汗によって損失した時、
水だけをからだの中に入れると体液が薄まってしまうため、薄められた分を戻そう
として、さらに水分をだすように働くからです。

マラソンやトライアスロンなどの長時間のスポーツにはエネルギー源となる糖質が
含まれているものを選びましょう。

 

【ベストな水分補給】

・水温は5~15℃に冷えたもの。
・給水時間は15分~20分毎に1回
・30分の運動量で250~500mlの水分補給を
・1時間の練習で500~1000mlを目安に補給
0.2%程度の塩分を含んでいるもの
3%前後の糖分を含んでいるもの
(市販のスポーツドリンクを2~3倍に薄めたもの

 

 

このようなことに気をつけて、しっかりと水分補給をしましょう。

 今回もtokko特製のスペシャルドリンクを紹介しましょう。

 

【tokko特製スペシャルドリンク】

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<材料(4杯分/1000ℓ)>

オレンジジュース(グレープフルーツジュースでもOK) 1/2カップ
お好みのスポーツドリンク 1/2本(250ml)
重曹 2~4g
水 3・1/4カップ
レモン汁 大さじ1

 

<作り方>

材料を全て混ぜる。お好みの温度に冷やす。

 

 今回のスペシャルドリンクは、普通に飲むには薄いかもしれません。しかし、
水分の吸収は糖分濃度が2.5%の飲料が最もよいとされています。濃いと
どうしても、液体の濃度が高く、体への吸収速度が遅くなってしまいますので、
スポーツドリンクをそのまま飲む場合は気をつけましょう。

 これから、暖かくなってスポーツをするのには厳しいシーズンとなります。
この時期に健康管理をすることも、ベストコンディションをキープするために
重要です。

 

ご自身にあったスペシャルドリンクを作ってみてくださいね。

【第14回】水分補給の重要性➀

3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震おいて、被害にあった多くの方に
心よりお見舞いを申し上げます。

 

被害の大きさを考えると、被災地の皆さまの生活の不自由さは語りつくせない
ことと思います。私も1995年に起こった阪神淡路大震災を体験しました。
あの時のことを考えると、今でも本当に悲しく、不安に感じます。
ですから、今回の被災地の出来るだけ早い復興を願っております。

また管理栄養士として、何か出来ないかと模索する毎日。出来るだけ早い段階で
直接何かが出来るように、様々な所へお声掛けをしている最中です。

でも今は、普段の生活の中で、管理栄養士という立場で色々な情報を発信
できればと思っております。

 

今は、東京でも大阪でも水が売り切れているそうです。ペットボトルはカサが
大きいため、沢山買って保存するのは難しいですね。 そのため、今回のような
状況になると水を買い占めることになってしまうかもしれませんが、東京(一部の
場所を除く)や大阪では、水道水が出ています。お茶もスポーツドリンク、ジュースは
普通に売られています。もちろん、大人でも放射能の不安はありますが、乳幼児には
ペットボトルのお水は不可欠です。本当に必要な人のことを考えられる優しさを・・・。

 

そんな中、スポーツ界にも様々なことが起こっています。先日行われたサッカーの
チャリティーマッチ。三浦和良さんがゴールを決めた時は私も興奮しました。
このような時期だから自粛することだってあると思いますが、開催することで
たくさんの方々に夢や希望を与えることもあります。とっても素晴らしい試合だったと
感じました。

今回はこのような状況の中だからこそ、水分補給の重要性について、お話したいと
思います。

 

 

水は人体の約60%を占める重要な栄養素です。健康を維持するうえでさまざまな
働きがありますが、特にアスリートにとっては、自分では喉が渇いていると感じて
いなくても、体内の水分不足は血液濃度が高まることで血液循環が悪くなり、
呼吸して摂り込んだ酸素がカラダの隅々までしっかりと行き届かなくなるという
悪影響を及ぼしてしまいます。運動中に体重の約3%の水分が失われると脱水
症状が始まると言われているため、しっかりとした水分補給はパフォーマンスを
維持するうえで欠かせません。

喉が渇いたと感じた時には遅いのです。水分も他の栄養素と同じように、体内で
吸収されないと効果は出ないのです。ですから、喉が渇いたと感じる前から、
定期的に水分を補給する必要があるのです。

これから暖かい季節に向かいます。水分補給は夏でも冬でも変わらず大切ですが、
暑い季節になると特に重要になってきます。しっかりと、水分を摂取するように
心がけましょう。

今回は水分補給について、お話しました。水分補給のレシピなんてあるの?と
思われるかもしれませんが、とっても美味しくて、さっぱりとしたドリンクをご紹介
します。

 

【Tokko特製ジンジャーシロップ】

ジンジャーシロップ 

【材料(20杯分)】

しょうが(皮をむいた状態で) 200g
三温糖 (上白糖でもOK) 180g
水 200g
シナモンスティック 2本
クローブ(ホール) 10粒
月桂樹の葉 1枚
鷹のツメ 1本
レモン汁 100cc

 

【作り方】

① しょうがは皮をむき、全てすりおろす。

② 鍋に①、砂糖、水、半分に折ったシナモンスティック、クローブ、月桂樹の葉、
  鷹のツメを入れて、火にかける。(弱火8分くらい)

③ レモン汁を加えて、さらに1分加熱すれば出来上がり。

④ 冷めたらペーパーなどで濾す。

(鷹のツメを細かくちぎれば、より辛みが増しますので、お子さまが飲む場合は
注意してください。2週間くらいは保存可能です。)

カラダを温めてくれるしょうがで作ったジンジャーシロップ。炭酸で割ればジンジャー
エールになります。市販のジンジャーエールもいいけれど、手作りのジンジャー
エールは絶品です。また、お湯で割っても、水で割っても美味しいシロップです。

スポーツ選手には、少し薄いかもしれないくらいまで水で割るといいですね。
また、練習の後にさっぱりとジンジャーエールにすると、ゴクゴク飲めて
しまいますよ。

しょうがには、全身を温め、胃液、胆汁の分泌を促進したり、消化をよくしたり、
風邪に効果があると言われています。また、殺菌作用や消炎効果もあります。
アスリートにも大切ですね。

とっても美味しいので、ぜひぜひ作ってみてください。

次回はより詳しい水分補給の重要性についてお話したいと思います。

【第13回】ジュニアアスリートの栄養②

 この時期の恒例行事となった東京マラソン、今年も大いに盛り上がりましたね。
私の自宅から、東京マラソンのコースは近いので、とっても身近に感じる大会です。

頑張って走っている方、大会を支えているスタッフの方々、そして沿道で一緒に
なって応援している方々、それぞれの立場で参加していて、とっても感動的な
1日だったと思います。

マラソン大会は各地で行われているので、参加してみるのもいいですね。

 

さて、今回は前回に引き続き、ジュニア期に大切な食事について、お話しします。

 前回はジュニア期に見合ったトレーニング、食事、そして適切な休養が大切だと
いうことを説明しました。今回はもう少し詳しいジュニア期に大切な栄養素について
のお話しです。

 

 
ではジュニア期において大切な栄養素は何だと思いますか?

 

①     スポーツをするしないによって、必要ではない栄養素はない。

私たちが生きていくうえで、人によって必要でない栄養素はありません。それは
スポーツをするしない、ジュニア期であろうとシニア期であろうと一緒です。
違いは量です。

 

 

②     成長に応じた食事量と内容

成長のピークはそれぞれ違います。そのために両親はその個人差があることを
しっかり理解し、必要なエネルギー量と栄養素に応じた食事量、内容を把握する
ことが大切です。

 

③     身体の構成成分であるたんぱく質をしっかり摂取

皮膚、筋肉、髪の毛、爪などの構成成分であるたんぱく質。強い身体を作るためには、肉や魚、卵、豆類などの食品をバランスよく摂取することがポイントです。成長期の
子どもだからといって、脂質を多く含む動物性のたんぱく質に偏ると過体重になって
しまいます。植物性のたんぱく質もしっかりと摂取しましょう。

 

④     骨の強さは10代に決定

骨の材料であるカルシウムはジュニア期に不足すると、その後不足し続ける可能性があります。骨塩量は骨密度とともに骨格の強さを判断する指標ですが、その増加は20歳代に最大値を示し、30歳を過ぎたあたりから低下し始めます。そのため、ジュニア期にいかにカルシウムを摂取するかが重要です。

 

⑤     カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンD

ビタミンDを多く含むきのこなどは必須です。少しお日様に当てることでビタミンDが
アップ
しますよ。ぜひぜひ、試してください。

 

⑥     特にジュニア期の女子にはケアが必要

女子選手には「女子選手の3主徴」と呼ばれる障害がひき起こることがあります。
それは、月経、骨、摂食の3つです。月経がはじまることで、貧血になることも問題
ですが、激しいトレーニングによって月経異常を起こすこともあります。そのことに
よって女性ホルモンのバランスが崩れ、骨がもろくなりやすくなります。また、体重
制限がある競技や、見た目を重視するような競技においては、体重を気にしすぎる
ことで摂食障害を引き起こす可能性があります。ですから、周りにいる両親、指導者は
よく気をつけ、しっかりと説明することも大切です。

 

 

何度も言いますが、必要のない栄養素はないのです。色々なものをバランスよく
食べることを心がけましょうね。

 

さて、今回も上記のことをポイントにしたレシピをご紹介しましょう。

 

【牛肉ときのこのあんかけごはん】

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    写真提供 株式会社枻出版社
    「強い体を作る!子どものためのスポーツめし」より

 

【材料(1人分)】

ごはん 200g
牛肉  90g
干ししいたけ(乾燥) 8g
しめじ 1/4パック
青梗菜 1株

しょうが 少々
油 小さじ1/2
水 1/2カップ
鶏ガラスープの素 小さじ1/4
しょうゆ 大さじ1/2
オイスターソース 大さじ1/2
酒 大さじ1/2

水溶き片栗粉 適量

 

【作り方】

①     牛肉は食べやすい大きさに切る。水で戻した干ししいたけは半分のそぎ切り。
   しめじは小房に分けておく。青梗菜は茹でて冷水につけ冷ましたらしぼっておく。
   しょうがはみじん切りに。

②     フライパンに油とみじん切りにしたしょうがを入れて、火にかけ、香りが出るように
   ゆっくりと炒めたら、牛肉を加えて炒める。

③     干ししいたけ、しめじも加えて炒め、酒を加えて、アルコール分を飛ばす。

④     水と鶏ガラスープの素を加え、灰汁を取り除く。

⑤     しょうゆ、オイスターソースを加えて味をととのえ、沸騰したら水溶き片栗粉で
   とろみをつけ、ごはんを盛った器によそい、最後に青梗菜を飾る。

 

きのこのビタミンDで骨が丈夫に!

牛肉は たんぱく質鉄分に優れています。きのこをたっぷり使うことでビタミンD
摂取できます。また旨味成分も含まれています。
あんかけにすることで、疲れている時も食べやすい1品になりますね。

ぜひ、作ってみてくださいね。

【第12回】ジュニアアスリートの栄養①

大寒も過ぎ、何となく春に近付いている気がしますね。

私ごとですが、1月3日に東京ドームで行われたアメリカンフットボールの
日本一決定戦ライスボウルがあり、私の主人がコーチを務めさせていた
だいているオービックシーガルズが見事日本一になることが出来ました。
とっても素晴らしい1年の始まりになりました。

このように、家族が何らかのスポーツに関わっていると、観戦する機会も増え、
その勝敗によって、一喜一憂することは、素敵なことだと思います。
特に子どもがスポーツをしていると、そういうことも多いですよね。

 

さて、今回はそんなジュニア期の子どもたちに大切な食事についてお話しします。

 

ジュニア期に必要なことは、ジュニア期に見合ったトレーニング、食事、そして
適切な休養です。

体を動かし負荷をかけることは発育、発達のために重要なことです。
また、使ったエネルギーを補うだけでなく、発育・発達するための食事にも目を
向けなければなりませんね。そして、『寝る子は育つ』と言いますが、やはり、
使った体を休めるためにも休養が必要です。

ではジュニア期の食事において大切なことは何だと思いますか?

 

① 強い体は食事で作られる

強い体、勝てる体を作るには、トレーニングや練習は不可欠です。しかし、
それだけでは決して強い体は作られず、しっかりと食事をすることが、強い
体を作るということを、しっかりと伝えることが大切です。

 

② 食に興味を持つ

食習慣は一旦完成すると、なかなか変えることが難しくなります。だからこそ、
小さいうちから、食に興味を持つことがポイントとなるのです。最初は食事を
作っている時のキッチンからの匂いにワクワクし、毎日の食事の時間が
楽しみになり、食そのものに興味が出てくるのです。
そして、成長していく過程で正しい栄養の知識を得、実践することを身に
つけるようになっていくことが重要です。

 

③ 好き嫌いをなくす

誰にだって、好きなものと嫌いなものがあります。しかし、そんなことを言って
いては、勝てる強い体にならないのです。確かに嫌いなものを無理やり食べる
ことは、食意識のモチベーションを下げてしまうこともありますが、アスリートに
とって食事はトレーニングのひとつだと考えることも必要です。

 

④ 保護者の食意識

ジュニア期の食事をある程度コントロール出来るのは、毎日食事を作る保護者
です。保護者が適切な食事を提供することは、ジュニア期には大切です。しかし、
家庭環境などによっては、毎日、食事を作ることが大変なことだってあります。
それぞれの立場で、最良の状況を作り出してほしいと思います。

 

⑤ 食事はご褒美

辛いトレーニングや練習はアスリートを強くします。しかし、毎日辛いことばかりだと、
精神的にもきつくなりますよね。ジュニア期だと尚のことです。しかし、その辛い
ことの中に、楽しみがあれば、次にまた頑張れるのです。そのひとつは食事です。
ジュニア期には特に摂取してほしい栄養素はありますが、食べてくれなくては
意味がありません。②に好き嫌いをなくすと言いましたが、そうではなく、頑張った
ご褒美に好きなものを食べるということが大切なのです。それが、次につながるのです。

さて、今回もこれらの栄養素のポイントを心得えたお料理をご紹介します。

 

【ひじきとタラコの炊きこみごはん】

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                                                       ★写真提供
                                                        株式会社枻出版社
                                                         「強い体を作る!子どものためのスポーツめし」より

 

 

【材料 2人分】

米 1合
酒 小さじ2
みりん 小さじ2
しょうゆ 小さじ2
だし 適量
乾燥ひじき 4g
タラコ 1.5腹
しょうが 少々

(飾り用)

しそ 2枚
タラコ 0.5腹

 

【作り方】

① 米を研ぎ、30分浸水しておく。

② 炊飯器に、米を入れ、乾燥ひじき、たらこ、酒、みりん、しょうゆ、
  みじん切りにしたしょうが、ダシを加えて炊く。
  (水の分量は炊飯器の通り)

③ 炊きあがったら、お茶碗に盛り、千切りにしたしそとタラコを飾って
  出来上がり。

 

ヒジキはカルシウム、鉄、食物繊維の含有量がダントツの食材。そして、
タラコはビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれて
います。糖質、脂質、たんぱく質の代謝を促進するビタミンB群が豊富に
含まれているので、疲労回復に効果的です。また、貧血予防に必要な
ビタミンC、葉酸、ビタミンB₁₂も豊富です。

炊飯器に材料を入れるだけの簡単炊き込みご飯です。おにぎりにも
ぴったりなので、作って持っていけば、練習の前後に食べられます。
ぜひ、作ってみてください。

次回はジュニアアスリートの栄養をより詳しくお話したいと思います。

楽しみにしていてくださいね。

【第11回】ケガの予防が成績を左右する!

あけましておめでとうございます。

スポーツ栄養ナビゲーター・管理栄養士の新生暁子です。

今年も引き続き、たくさんの方にスポーツ栄養を通じて、食事の楽しさ、
栄養の大切さをお伝えしていきたいと思っております。
よろしくお願いいたします!

 

2011年、新しい年になりましたが、お正月はどのように過ごされましたか?

お仕事をされている方、寝正月の方、アクティブに過ごされた方、色々いらっしゃると
思いますが、年始早々、色々なスポーツを観戦することが出来ますね。

サッカー、ラグビー、アメフト、駅伝など。
私は、東京ドームにアメフトを観戦しに行きます。

寒いので、なかなかスポーツすることはもちろん、観戦をすることも大変ですが、
こんな寒い時期だからこそ、暖かい格好をして楽しみに行くのもいいですね。

さて、今回はケガを予防するための食事、またケガをしている時の食事について
お話しますね。

アスリートのケガと言えば、多くは骨折、捻挫、靭帯の損傷、もちろん切り傷なども
あります。そして、ケガをしたショックという心理的な部分もしっかりケアをすることが
大切です。

では、どのようにケガを予防すればいいのでしょうか?

 

① 骨折を予防するためには、骨を強くする!

カルシウムビタミンDを一緒に摂取しましょう。カルシウムの吸収率は食品によって違い、高いのはヨーグルト、牛乳など。次いで、小魚です。植物性食品はカルシウムの吸収率が15%前後と言われます。そこで、ビタミンDを一緒に摂取することで、吸収率がアップします。

 

② 捻挫や靭帯の損傷の予防にはコラーゲン!

骨のまわりの肉に含まれ、骨を守ってくれているたんぱく質。肉や魚に多く含まれています。『コラーゲン=美容』と思われがちですが、アスリートにはとっても大切な栄養素。煮込み料理などには溶けだしています。

 

③ ビタミンCはオールマイティー

カルシウムにも、コラーゲンにもなくてはならないビタミンC。一緒に摂取することで、
吸収率や沈着率が違ってきます。また、疲労やストレスにもビタミンCは大切な栄養素
です。しっかりと摂取しましょう。

 

次にケガをしてしまった際のポイントです。

 

① 回復に必要なのは何と言ってもたんぱく質

たんぱく質は皮膚はもちろんのこと、筋肉、靭帯、骨の材料になります。また、
たんぱく質は怪我を治す際に使われるホルモンなどの材料でもあるので必須です。

 

② 体脂肪の増加を防ぐ

ケガをしてしまうと、思うように身体を動かすことができません。しかし、治すためには、
しっかりと栄養を摂取することは絶対です。しかし、その時期は体脂肪が増えてしまいがちなので要注意。脂質に注意し、しっかりとたんぱく質、ビタミン、ミネラルを摂るように心がけましょう。

 

③ 気をつける栄養素はリン

リンの過剰摂取によって、カルシウムの吸収を阻害してしまいます。加工食品、スナック菓子、炭酸飲料などはリンを多く含んでいますので、気をつけて摂取しましょう。

 

さて、今回もこれらの栄養素のポイントを心得えたお料理を紹介します。

 

韓国 スンドゥブチゲ

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【材料】1人分

豆腐 100g

豚肉 20g

あさり 3個

大根 40g

にんじん 20g

にら 20g

白うり 30g

しいたけ 1個

ねぎ 20g

卵 1個

だし汁 300cc

コチュジャン 大さじ1/2(辛さによって調節を)

味噌 小さじ1

酒 大さじ1

ゴマ油 小さじ1/2

【作り方】

① アサリは塩水につけて、砂抜きをしておく。

② 大根、にんじん、白ウリはいちょう切り。ニラは3cm長に切っておく。しいたけは
  石づきを取って、斜めそぎ切りに。

③ 鍋にごま油をひき、豚肉を炒める。色が変わったら大根、にんじん、白うりを加えて
  全体に油をなじませ、酒を入れる。

④ アルコールが飛んだら、だし汁を加えて、沸騰したらアサリとしいたけ、豆腐を
  加えて、コチュジャンと味噌を加えて味を整える。

⑤ 最後にニラと卵を落としたら出来上がり。

 豆腐にはたんぱく質もさることながら、カルシウムも豊富に含まれています。
 しいたけを加えて、ビタミンDもしっかり摂取。もちろん、しめじやエリンギ、
 えのきなどでもOKですよ。

豚肉も加えて、たんぱく質&コラーゲンも摂取です。
野菜をたっぷりと加えて、ビタミンをカバー。特にニラはビタミンCが豊富です。

少し辛めで寒い冬にはぴったりの、カラダが温まる一品です。

ぜひ、作ってみてくださいね。

次回はジュニアアスリートの栄養についてお話したいと思います。

それでは、今年も素敵な1年にしましょうね。

【第10回】アスリートに多い貧血を予防するために・・・。

 あっという間に12月になってしまいました。月日が経つのは早いものですね。季節も冬になり、本当に寒いですが、みなさん、風邪などひいていませんか?風邪は体力の有無に関係します。寒い今こそ、体力をつけて、風邪を撃退しましょうね。

 さて、スポーツと言えば、冬ならではのものが沢山ありますね。スケートをはじめ、スキーやスノーボード、ジャンプなどもあります。ラグビーやマラソン、駅伝もこの時期は盛んです。今は1年中行われているサッカーですが、冬のサッカー観戦は格別。そして、私は先日、アメリカンフットボール観戦をしてきました。寒い中、観戦するのは大変ですが、とっても楽しいですよ。ぜひ、みなさんも身近なスポーツを観戦してみてくださいね。

 
前回からお話をしている目的別の栄養・食事についてですが、今回は貧血予防についてです。

まず、貧血のしくみについて、お話しましょう。

 貧血とは、身体の中の酸素が不足している状況のことを言います。鉄の摂取不足、吸収障害、鉄消費量の増大、鉄の排泄増加などによりヘモグロビン中のヘムの合成が障害されるために起こります。(鉄欠乏性貧血)

 ではなぜ、アスリートには貧血が多いのでしょうか。

 原因としては、食事による鉄摂取量が不足していることがあげられます。また鉄は汗、尿、糞便などによっても排泄されます。アスリートの場合、一般の人と比べて、その排泄量が多いのです。その他、運動時の物理的なストレス(例えば、ランナーのように頻繁にかかとの血管に衝撃がかかることなど)によって末梢毛細血管内で赤血球が壊れることも挙げられます。

 また、女性は月経がありますので、血液の損失が多いですね。他には過度なダイエットも鉄欠乏の原因となります。女性アスリートは階級性のある種目もありますが、見た目が美しくありたいと思うことは当然ですので、減量については要注意です。

 

それでは、貧血を予防するためのポイントを説明しましょう。

★ポイント

①動物性食品の摂取

 動物性食品に含まれるヘム鉄の方が植物性食品に含まれる非ヘム鉄よりも
吸収性が高いので、鉄摂取には気をつけなければいけません。

 

②ビタミンCを必ず一緒に

 ビタミンCは還元作用があるため、非ヘム鉄を吸収しやすい形にしてくれます。

 

③たんぱく質も必須

 たんぱく質もビタミンCと同じような効果があります。そのため、レバーなどの
ように、一石二鳥の食材を摂ることがお勧めですね。

 

④摂ってはいけないものもある

 ビタミンCやたんぱく質とは反対に鉄吸収を妨げる成分もあります。それは、
タンニンです。タンニンとはコーヒー、紅茶、緑茶などに含まれています。
食後30分はタンニンが含まれていないものをチョイスしましょう。

 

 さて、今回もこれらの栄養素のポイントを心得えたお料理をご紹介します。

 

【鶏レバーと砂肝の竜田揚げ】

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【材料】1人分

鶏レバー 50g

砂肝   50g

A酒    小さじ2

A醤油   小さじ2

Aおろししょうが  少々

片栗粉  適量

揚げ油  適量

 

レモン  適量

 

ニラ   1/2束

プチトマト 2個

黄色パプリカ 少々

油    少々

塩    少々

こしょう 少々

 

 

【作り方】

①     鶏レバーは水に浸し、血抜きをしておく。

②     鶏レバーは余分な脂肪を取り除き、適当な大きさに切る。砂肝も鶏レバーに
   合わせて切る。

③     ②をAの調味液に浸し、15分ほど置いたら、片栗粉をまぶして、180度に温めた
   油でカラッと揚げる。

④    ニラは5cm長のざく切り、プチトマトは1/4のくし切り、黄色パプリカは角切りにし、          フライパンに油を引いて熱し、炒めたら、塩こしょうで味を整える。

⑤     お皿に③、④を盛り付け、レモンを添えたら出来上がり。

 

 レバーや砂肝は動物性食品で鉄分が豊富に含まれています。苦手な方も多いですが、血抜きをして、酒、しょうゆ、おろししょうがに漬けることで、臭みもやわらいで美味しくなります。新鮮なものが手に入れば、レアな感じがお勧めですね。トロリとして、ごはんのおかずにもなりますし、おつまみにもなりますよ。

 ニラ、トマト、黄色パプリカはビタミンCが豊富ですので、ぜひ食べて頂きたい野菜のひとつです。今回はソテーにしましたが、茹でてもいいですね。色々な野菜で試してみてください。

 最後にレモンをしぼれば、パーフェクトです。

 次回はケガ予防について、お話をしたいと思います。

 

年末になり、色々と忙しなくなりますが、1年の締めくくりの月です。風邪などに注意
して、素敵な1年の終わりにしましょうね。

【第9回】早い疲労回復がパフォーマンスを左右する

ついこの間まで暑かったのが嘘のように、寒くなりました。
みなさん、風邪などひかれていませんか?

急に寒くなると、カラダが固まってしまいますよね。カラダを動かし、カラダを温めましょうね。そして、体力をつけて、免疫力をアップし、風邪をひきにくいカラダを手に入れましょう!

プロ野球も今シーズン最後の大一番・日本シリーズが始まりました。年末に向けて、シーズンが終わるスポーツ、そして、冬にシーズンインのスキー、スケートなどが始まりますね。スポーツは年間を通して、色々な楽しみがあります。テレビで見るのもいいけど、たまには現地で観戦ってのも楽しいですよ。

 
さて前回までは、競技特性別で栄養や食事のことをお伝えしてきましたが、今回からは次のステップ。目的別の栄養・食事について、お話します。

 
目的別の栄養の第一弾は疲労回復についてです。

 練習後、トレーニング後、試合後は疲れが溜まります。この疲れをいかに早く回復するかがポイントになります。疲れは明日に残さないことが大切なのです。次への練習、トレーニング、試合までに完全なコンディションにすることが、勝敗を分けるわけです。特に、練習やトレーニングは試合のためのものです。試合で最高のパフォーマンスを発揮するためには、練習やトレーニングの疲れを溜めている場合ではないのです。

 
それでは、出来るだけ早い回復のためのポイントを説明しましょう。

 

★ポイント★

①ゴールデンタイム

 運動後20分~30分がゴールデンタイム。この時間内に糖質(炭水化物)とたんぱく質を摂取することが大切です。このタイミングで糖質とたんぱく質の比率3:1で摂取すると、平均的な回復スピードの1.5倍でグリコーゲンが回復すると言われているのです。また、グリコーゲンの蓄積量も多くなることが分かっています。

 

②消化吸収のいいものをチョイス

 運動後はカラダだけでなく、内臓も疲労しています。また、出来るだけ早く消化吸収することがカラダの修復には大切なのです。ですから、食材、調理方法、調味料などに気をつけましょう。

 

③手助けをしてくれるビタミン

 糖質、たんぱく質を効率よく吸収されるためには、ビタミンが必要となります。ビタミンB群、ビタミンCがポイントとなります。糖質の代謝にはビタミンB₁、脂質の代謝にはビタミンB₂が関与しています。特にアスリートはエネルギーの素となる糖質を多く必要とするため、糖質を効率よくエネルギーとするためにはビタミンB₁の摂取が必須となります。また、肉体的なストレスを受けた後に副腎皮質ホルモンが出るのですが、このホルモンの合成に欠かせないのがビタミンCなのです。

 

さて、今回もこれらの栄養素のポイントを心得えたお料理を紹介します。

 

 

 

【じゃがいもとフランクフルトソーセージの豆腐グラタン】

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【材料】1人分

・じゃがいも小 1.5個
・フランクフルトソーセージ 1/2本
・玉ねぎ小 1/2個
・オリーブオイル 適量
・豆腐  50g
・牛乳   100㏄
・チーズ  適量
・固形スープ 1/2個
・塩・こしょう 適量
・パセリ  適量

 

 【作り方】

①     じゃがいもは皮をむき適当な大きさに切って、茹でる。玉ねぎはスライス、フランクフルトソーセージは食べやすい大きさに切っておく。

②     フライパンにオリーブオイルをひき、中火で玉ねぎとフランクフルトソーセージを炒め、塩・こしょうで味を整えておく。

③     豆腐と潰し、そこに牛乳と固形スープを入れて、レンジで600wで1分加熱しておく。

④     グラタン皿に①②③を盛り付け、チーズをのせて、オーブンで250℃20分加熱する。

⑤     パセリを飾ったら出来上がり。

 

 じゃがいもは糖質、ビタミンCが豊富。じゃがいものビタミンCは熱にも強いので、グラタンにしても大丈夫。そして、フランクフルトソーセージはビタミンB₁が多く含まれています。普通のグラタンだとバターや小麦粉でホワイトソースを作りますが、今回は豆腐を使うことで、良質なたんぱく質が摂取でき、そして、潰すことでペースト状になるので、ヘルシーなホワイトソースの出来上がりです。

 このお料理は上記に書かれているゴールデンタイムに食べるのは無理かもしれません。ゴールデンタイムにはおにぎりやバナナ、オレンジジュースを摂取し、その後の食事の時に食べてくださいね。

これからの季節、温かいグラタンで疲れたカラダを癒してあげてください。

次回は貧血予防について、お話をしたいと思います。

みなさん、風邪には注意して、寒い冬を乗り越えましょうね。

【第8回】瞬発力と高度なテクニックがポイント

10月に入り、ようやく少し過ごしやすくなってきましたね。
季節の変わり目は、何かと体調を崩しやすいですが、みなさんはどうですか?

秋と言えば『食欲の秋』、『スポーツの秋』と言われますね。美味しいものを食べて、スポーツで身体を動かすには丁度いい季節です。

 
9月は世界柔道がありました。みなさん、ご覧になりましたか?今回の世界柔道のメダルは合わせて23個。女子は8階級中6階級制覇。日本人選手のこれからの活躍が楽しみですね。

 さて今回は、柔道、レスリング、ボクシング、空手、格闘技などに必要な栄養・食事について、お話しします。

 この競技で必要なのは瞬発力と高度のテクニックです。

 
スピードパワー、そして、高度な技術が勝負の明暗を分けます。動きがスピーディーであっても、いくらパワーがあっても、それだけでは勝てません。スピードとパワーのどちらが欠けても相手を倒せないため、瞬発力と筋力の両方をバランスよくキープするということは、しっかりとした筋肉づくりが課題となります。そこに相手を倒すための高度なテクニックも必須なのです。また1対1の競技なだけに闘争心も必須。

ただ、階級などが設けられているため、体重管理が重要になってきます。体重管理のための減量とは言え、筋肉を減らさないような食事の内容や量に注意をすることが大切です。

 それではどのような栄養素が大切でしょうか?

 

★ポイント★

①強い筋肉づくりのためのたんぱく質

質のよい筋肉をつくるためには、高たんぱく低脂肪食がポイント。筋肉量を増大させ、集中力、闘争心なども養いましょう。パワーと俊敏な動きには強靭な筋肉が必要となりますが、減量のことも考えると、肉や魚はとてもいいたんぱく質源ですが、脂質も多く含まれるので、植物性などのものを上手く取り入れることが大切です。

②たんぱく質の代謝を促進してくれる酵素の成分・亜鉛

新しい細胞を作るためにたんぱく質を合成することを促進する酵素は亜鉛が成分となっています。トレーニングをすることで、筋肉を傷つけ、それを修復することで、筋肉はより強くなるため、たんぱく質合成を促進する亜鉛はとても大切です。また、亜鉛は脳の機能の活性化すると言われており、技術や作戦などの能力構造に効果があると注目されています。

③水分補給

このカテゴリーの選手だけではありませんが、特に練習も試合も室内で行う競技なので、汗をかきやすく、体温が上昇します。道着を着る競技では、熱がこもりがちになります。そのため、水分不足で倒れないためにも、水分補給はこまめに行ってください。

 
さて、今回もこれらの栄養素のポイントを心得えたお料理をご紹介します。

 

【焼き牛しゃぶ】

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【材料】1人分

しゃぶしゃぶ用の牛肉  5枚

プチトマト 2個

ピーマン  1個

たまねぎ  1/4個

しめじ   1/2パック

もやし   1/2袋

 

大根おろし 適量

ポン酢   適量

 

 【作り方】

①     野菜は食べやすい大きさに切る。

②     鉄板(ホットプレートなどでもOK)を温める。

③     野菜や肉をお好みで焼く。

④     食べる直前に大根をおろして、ポン酢と合わせ、野菜やお肉をいただく。

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 脂身の少ないお肉を用意することがポイントです。今回は牛肉にしましたが、豚肉でもいいですね。赤身のお肉にすれば鉄分の摂取も期待できます。また、野菜を多く摂ることで、お肉が少なくてもボリューム感がでます。野菜はビタミン、ミネラルが豊富なので、冷蔵庫にある食材を上手く使いましょう。

肉を使うと必然的に脂質が気になります。そんな時は、ホットプレートやテフロン加工のフライパンを使うことで、油を使わずに調理することが出来ます。余分な脂質を摂取せずにすみますね。

1人分ずつ分けて、大勢で鉄板を囲めば、楽しい食卓になります。楽しい食事はストレス軽減にもつながり、常に勝負の世界でストレスと戦っているアスリートにとっては、とてもいい環境になりますね。

 
スポーツ栄養は特別な栄養ではありません。ヒトが生きている上で、必要のない栄養素はないわけですから、アスリートにとっても同じです。ただ、普段の生活とは違いスポーツをすることで活動量も多く、使う筋肉やパワーも違ってくる訳ですから、それを補う栄養は必要になります。また、パフォーマンスを上げるための栄養疲労回復をより早くする栄養などを知ること実行すること が勝つための近道であるとも言えます。

【第7回】短時間に最大限のパワーを発揮

 9月に入ったというのに、暑さは和らぎませんね。
みなさん、夏バテなどにはなっていませんか?夏バテで食欲がわかない原因のひとつには冷たいものの飲みすぎや、食欲がないからと言って、食事を取らず水分ばかり摂ることがあげられます。みなさんも気をつけてくださいね。

 さて、先日、パンパシフィック大会がありましたね。みなさんもご覧になりましたか?日本人選手が頑張っていましたが、北島康介くんが金メダルを2つ取りましたね。北島くんの復活はとても嬉しく思って、観ていました。
秋はスポーツにもってこい!プレーするのもよし、観るのもよし。楽しみましょう。

今回は、短距離(陸上・スピードスケート・水泳)、跳躍、自転車、アルペンスキーなどに必要な栄養・食事について、お話しします。

ここで必要なのは瞬発力。短時間に持てる筋力を全て出し切ることを求められています。ですからひたすら筋力とスピードによって瞬発力を高めなければならないのです。

このカテゴリーの選手は、とても筋肉質の人が多いです。それは競技特性としてスピード感のある反応のよい筋肉が、パフォーマンスの出来不出来を決定づけてしまうためです。他の競技も、筋力や瞬発力は必要ですが、テクニックも必要となります。しかし、今回のこれらの競技では、テクニックで他の要素を補うことができません。それに、短時間で勝負がついてしまう競技だけに、持久力も特に必要ではありません。そのため、短距離系のこれらの競技では、筋力とスピードによって瞬発力を高めるということが、何よりも大きな課題になる訳です。

それでは筋力と瞬発力のためにどのような栄養素が大切でしょうか?

 ★ポイント★

①とにかく大切なたんぱく質

 瞬発力を高めるための筋力アップにはウエイトトレーニングは欠かせません。トレーニングによって、筋肉を壊して、そして修復させるためにたんぱく質を摂取することで、より大きな筋肉を得ることができるのです。毎食の食事やトレーニング後のドリンクなどの他に間食などにも取り入れることが大切です。

 

②たんぱく質の代謝を促進してくれるビタミンB₆

 たんぱく質を大量に摂取した場合、体たんぱく質の合成に使われなかったアミノ酸は分解されエネルギーとして使われます。その際に必要となる栄養素はビタミンB₆。たんぱく質を多量に摂取する人ほど、必要量は増えます。


③乳酸を早く分解させるために必要なナイアシン&パントテン酸

どちらともたんぱく質代謝に必要な補酵素です。またストレス対処にも関わっています。そして、どちらとも、クエン酸サイクルには必要な栄養素で、乳酸を燃やして疲労回復には必須です。

 
 さて、今回もこれらの栄養素のポイントを心得えたお料理を紹介します。

 

【簡単鶏レバーペースト】

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【材料】ココット1皿分

鶏レバー  100g 

バター  20g 

玉ねぎ  1/4個 

にんじん  1/6本 

セロリ  1/6本 

ローリエ  1枚 

赤ワイン 大さじ1

生クリーム 大さじ1

レモン汁 小さじ1

オリーブオイル  大さじ1

にんにく  一片

塩  適量

ブラックペッパー

 

クラッカー

フランスパン など

 

【作り方】

①  レバーは15分ほど、水にさらしておき、一口大に切る。その際、血の固まりや脂肪などは取り除いておく。

②  玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにくをみじん切りにし、フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくを炒め香りが出てきたら、その他の野菜を加えて、焦げないようにゆっくり炒める。

③   野菜がしんなりしてきたら、レバー、塩、ブラックペッパーを入れて、赤ワインを加える。ローリエを入れて、蓋をして弱火で10分ほど蒸し焼きにする。蓋を取って、水分が残っているようなら、少し強火にして水分を飛ばす。

④   ローリエを取り除き、フードプロセッサー(バーミックスなどでもOK)に炒めたレバーと野菜、バター、生クリーム、レモン汁を加えて、ペーストにして滑らかになったら、ココット皿やタッパーなどに入れて冷やし固める。

⑤  クラッカーやトーストに塗って食べてもよし。サンドイッチやベーグルサンドなどにしてもよし。パスタの具材にもなりますよ。

 
レバーは今回ピックアップしている栄養素を満たしている食材です。レバーは鉄分も豊富です。アスリートには必須な栄養素でもあります。レモン汁を少し加えてビタミンCを添加することで、鉄吸収もアップします。レバーが苦手な方も食べやすいペーストなのでサンドイッチなどにしてみてくださいね。

 さて次回は瞬発力と高度なテクニックがポイントの競技。柔道、レスリング、ボクシング、空手、格闘技などの栄養・食事についてお話しますね。